「そのコーヒーの値段安すぎない?」と言われた件。じゃあなぜその値段でできるのか、しなければならないのか。ただの安売りではない理由

世界的なコーヒー価格の上昇。
さらに日本のインフレ率の上昇。

そのあおりを受けて、コーヒーの値段も上昇しています。

テイケイコーヒーは実店舗がないので、オンラインストアに加えてイベントやマルシェなどで直接お客様とお話ししてコーヒーを販売しております。

そして毎回必ず聞く言葉
「コーヒー本当に高くなりましたよね!!」

そうなんですよね。わかります。
我々コーヒー業者も仕入れの際に同じことを感じています。

おそらく他のコーヒー生産国もそうでしょうが、
ルワンダの場合コーヒーの農家さんからの買取価格は基本的にはニューヨークのマーケットの価格を基準に決められています。

なのでその価格が史上最高値更新とかだと一番初めの農家さんから加工場へのコーヒーの実の買取価格があがります。

そこから加工に関するコストと加工場の利益を加えて、流通売業者に渡り、それらの業者の利益と運搬コストが加わり、焙煎所につき、焙煎所で焙煎充填コストと利益を載せて、消費者の手元に届きます。

世界的にインフレ状況ですので、この「コスト」もあがりますし、物価が上がっているので「利益」も上げないと運営している人たちの人件費も賄えません。

だから販売するコーヒー屋さんも、断腸の思いで価格を上げている方が多いと思います。

じゃないとやっていけないから。

実際にお客様とお話しするときは、こんな感じで説明しております。

「え?でもテイケイコーヒーのコーヒーはスペシャルティではまあまあ安くない?なんで?」

はい。これもよく仰っていただく事です。
ご説明します。



価格を抑えてコーヒーを販売できる、もといしなければいけない理由

1.在庫保有コストの低減
2.販売関連費用の抑制
3.海の向こうの生産者を一緒に考えてもらう人を少しでも増やすため、あえての低価格


価格を抑えてコーヒーを販売できる、もといしなければいけない理由
それは以下の理由です。

     

    1.在庫保有コストの低減


    コーヒー豆屋さんに行くと、いろんな国のコーヒーが置いてあります。
    それらを色々眺めながら、自分の今日の好みに合ったコーヒーを選ぶのは楽しい物です。
    しかし、コーヒーだけではなく、一般的に商品の数を増やせばそれにかかるコスト・労力も増えます。在庫を色々整理し、発注を整え、販売方法やプランも考えなくてはなりません。資材も別の物を準備・購入しなくてはならないかもしれません


    その点、私の取り扱っているコーヒーは一種類です。ルワンダの私が直接知っている生産者の物のみ。さらに焙煎も中深煎りのみ。

    注文を受け、発注し、お送りする。

    一つの作業ライン、販売ラインで済みます。これはかなり大きいです。

    他方でこれはネガティブポイントでもあります。
    最初に書いたように、コーヒー店に行く最大の醍醐味は、
    生産地や焙煎度合いでさまざまに表情が変わるコーヒーを深堀りしながら、色々な発見をするというものです。

    ルワンダの、
    一つの生産者から仕入れた、
    中深煎りだけのコーヒー、
    はコーヒーをお求めになるお客様のこの最大のニーズを満たすことはできません。

    味のバラエティで戦えないのなら、価格とストーリーで勝負するしかない。

    さらに私の事業目的は
    日本の消費者に美味しいコーヒーをお届けする。
    と同時に
    生産国ルワンダの人たちの力になる。

    ことです。

    地域の発展には時間がかかります。予算も必要です。
    コーヒーの販売利益は数百円です。

    それでもその発展の長い期間、できるだけ多くの方に継続的に携わっていただけることで、生産者も安定したコーヒー生産ができるようになります。

    ですから長く継続的にご購入していただくために、

    「生産国の力にもなります。価格もお求めやすくしております。味もおいしいです。どうでしょうか?」

    と販売しているわけです。

    販売する商品数を絞ることで
    管理コストを抑える
    半面
    提供できるバラエティに乏しい、でも長くご愛顧いただきたい
    ので
    低価格になるというわけです。

    2.販売関連費用の抑制

    テイケイコーヒーは実店舗のないオンライン専門のコーヒー屋さんです。
    ですので、多くのコーヒー屋さんがもっている店舗に関わる費用がかかりません。
    販売サイトも費用の安いプラットフォームを利用しており、固定費や運営費用を抑えております。

    ですので高利益率でなくても、運営できるというわけです。

    しかし、この点もマイナスポイントではあります。

    カフェやコーヒー屋さんに買いに行く理由の一つは、その場所が気に入っているから。
    または顔なじみの喫茶店のマスターに会いに行くから。

    そのお客様とのダイレクトな太いつながりは地域の小さなコーヒー屋さん、カフェ、喫茶店を支えている大きな力です。

    実店舗がないとそういったお客様と出会えることはありません。またプロモーションという意味でも、そこに場所が存在しているというのは大きなアドバンテージです。

    実際自身のサイトもそうですが、開設したてのECサイトは誰も知りません。
    知られなければ、どんな素晴らしい商品やサービスも購入されません。

    ですから実店舗がない分、オンラインでのプロモーションやイベント出展、SNSなどで発信していかなければなりません。

    しかし特にコーヒーのような参加業者が多い場合、いくらオリジナルのストーリーがあっても、社会的に意義のある活動をしていても,
    広大なネットの海から見つけていただき、納得していただき、購入していただくというのはそう簡単なことではありません。

    選ばれるにはきっかけが必要。そして価格というのは大きなキーです。
    それゆえに価格は低く抑えております。

    しかし、今はこの販売コストに関してはうまくいっておりません。
    認知されるための販促活動例えばチラシの配布、SNS運用、イベント出展準備、Web広告。
    どれも費用と時間と労力がかかり、そもそもの売り上げの上がっていない現状は厳しい限りです。
    この自転車操業状態のまま走り続けられるのか。
    中長期的展望を見据え色々と対策していかなくてはなりません。

     

    3.海の向こうの生産者を一緒に考えてもらう人を少しでも増やすため、あえての低価格


    生産地支援やフェアトレードのコーヒーは日本にもたくさんあります。
    そのような商品は、生産者支援や仕入れ価格に多くのコストをかけているので商品価格は高めです。

    そしてそういった社会的な付加価値のあるものを求める層の購買動機は、多くの場合値段などの経済的な価値より、その商品そのものの品質や背景に価値を見出すことが多いので、値段が高くても販売できます。

    これはマーケティングの理論的にも正しい事です。

    実際
    「これだけ美味しいコーヒーだして、生産者支援もしているのだからもっと単価を上げて、それでも買ってくれるコアな層をつくるべきだ」
    という意見をとても多くの方から頂戴しました。

    私もそう思います

    フェアトレード商品の販売などで色々な生産者支援の取り組みを行っている方々や、その商品を買っている方々は素晴らしいと思います。

    だからこそ、

    そこのマーケットで食い合いたくないのです。

    今、フェアトレードのコーヒーを買っておられる方はどうぞそのままその商品をご購入下さい。そしてその生産者の支えとなってください。

    私はルワンダの生産者しか知らないので、基本ルワンダしか支えることはできません。しかし、ルワンダの生産者の抱えている問題は多くの小規模コーヒー生産者も同じように抱えています。


    ですから、今フェアトレードコーヒーや生産地支援のコーヒーを買われている方がその支えをやめ、私の商品を買う事は誰かの笑顔をつくるために、誰かの笑顔をなくす事になります。

    勝ち負けがはっきりする商売の世界に向いていない考えですが、それはしたくはないのです。


    一方で、日本の多くのコーヒー消費者にはまだコーヒー生産国の現状やそれを支える仕組みについて理解が広まっていないのも現状です。
    そういった方々に語り掛け、ご理解いただき、購入して生産者とつながっていただく。それをミッションにしております。


    その場合、高い価格の商品を購入できる層は限られています。
    少しでも多くの方に生産者とつながっていただくため、価格を下げてお求めやすくしているのです。


    また既にどこかの支援系商品を買われている方でも、手軽に買っていただけるように100gからの販売やドリップバッグでの販売もしております。

    低利益でも多くの方に賛同いただきご購入いただければ、
    事業としても成立しますし、
    多くの方が生産者とつながり、コーヒーの未来を考えるきっかけになる。


    そういった理念で価格を設定しています。
    ですので、発送料もポスト投函のメール便を利用する事で、できるだけ安く設定しておりますし、こちらで負担できる場合は最大限負担させていただいております。

    その分利益は少なく、さらにそこから支援活動の予算を捻出しますので私の実入りはマイナスです。
    それでも、ひとに社会的意義を語るなら、まずは自分が身を切ってみせねば。

    そんな意地と矜持でやっております。
    いつまで続けられるかわかりませんが、
    日本の消費者にコーヒー生産国の事をしってもらいながら手軽に美味しいコーヒーを飲んでもらうため、
    生産国ルワンダの人たちのため
    邁進してまいります。

    どうぞよろしくお願いいたします。

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